本山佛光寺の標語。あなたの「心に響いた」のは

長性院のお向かいの本山佛光寺の掲示板では、実に60年も前から、教えをわかりやすく伝える標語を毎月掲げておられます。幼少期からずっと素通りしてきたのですが、40歳を過ぎた頃から不思議とよく目に留まるようになり、心に響く標語に出会うようになりました。

ない
ない
と数えはじめると
渇いてくる
ある
ある
と数えはじめると
満たされてくる

自分で
生きている
と思うと
不平もでるが
おかげさまの中に
生かされている
とわかると
頭が下がる

仏教の教え、と言われてもなかなか難しくてよくわからない。抽象的過ぎて目の前の悩みを解決してくれない。私もまた、お恥ずかしながら、そのように感じてきた一人です。でも、これらの標語は、たった八行の短い文章のなかに、毎日を生きるヒントが込められています。こうしないさい、ああしなさい、と答えを示すのではなく、目の前の現実や悩みを新たな視点で気づかせてくれる、そんな標語です。

健康が
一番というなら
病の人は
どうすればいい
元気も病気も
いただいたいのちに
むきあう
大事な縁

善を積んで
自分を見失う
こともあれば
悪に触れて
目が覚める
こともある
善悪の二つ
人のためならず

去年は学研さんから本が出版されたり、テレビで放送されたり、宗派・宗教を越えて多くの方々に知っていただけたようですが、もっともっと多くの方々に知ってもらいたいと、現在、facebookページ「仏光寺の標語」で、昨年の「仏光寺の標語」12作を対象に皆さんの心に響いた標語を募集しています。多くの皆さんのご参加、お待ちしています。(2月10日まで)https://www.facebook.com/kyoto.bukkoji