門徒詰所を解体

住職が生まれるもっと前、昭和一桁台の時代から、当院の境内に立っている門徒詰所。戦前、関電の役員家族が住んでいた家を改装して、戦後は、地方の末寺の学生が京都市内の仏教系大学に通うために住んでいたとか。私が物心ついた頃には、4部屋に4名の大学生が住んでいて、ときどき電話を取り次いだり、祖母が晩御飯を振舞ったりとしていたのを漠然と覚えています。

時代の移り変わりとともに、キッチン共同、風呂なしの下宿を希望する学生は次第に減り、祖父の死後、下宿はやめた後は、長らく、空き家でほぼ倉庫状態でした。

その大量のモノを少しずつ断捨離した経過は、以前のブログの通りですが、1月末、その門徒詰所をとうとう解体することとなりました。門徒詰所の跡地は、民間事業者に貸し出し、新たな建物が建設されることになります。

私たち家族の誰よりも古く年取った門徒詰所は、わすが2週間足らずで取り壊され、更地となりました。見晴らしのよくなった境内西側には爽やかな青空が広がり、本山の本堂も良く見えますが、少し寂しくも感じました。

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