日本には古くから、ご先祖様を敬い、故人を偲ぶ「お盆(盂蘭盆会)」の習慣があります。お盆になると、ご先祖様があの世から家に戻ってくると考えられ、迎え火や送り火を焚いたりします。また、多くの仏教宗派では、「追善供養」の意味合いを持つ重要な行事とされています。追善供養とは、生きている者が故人のために善行を積むことで、故人があの世でより良い報いを受けられるよう願うものです。
しかし、浄土真宗では、お盆に対する考え方が他の宗派と少し異なります。 … 続きを読む
生きる知恵に出会う
日本には古くから、ご先祖様を敬い、故人を偲ぶ「お盆(盂蘭盆会)」の習慣があります。お盆になると、ご先祖様があの世から家に戻ってくると考えられ、迎え火や送り火を焚いたりします。また、多くの仏教宗派では、「追善供養」の意味合いを持つ重要な行事とされています。追善供養とは、生きている者が故人のために善行を積むことで、故人があの世でより良い報いを受けられるよう願うものです。
しかし、浄土真宗では、お盆に対する考え方が他の宗派と少し異なります。 … 続きを読む
先日、家族と夕食中、健康診断の話題から、「一病息災」の話となりました。四文字熟語「無病息災」は、ご存知とのとおり、「健康で元気なさまのこと」。神社やお寺でいただくお札やお守りの定番ですね。一方、「一病息災」とは、「ちょっとした持病があると、常に健康を気遣うので、かえって長生きできる」といった意味だそう。
医学が進歩して薬効の高い薬が普及し、比較的簡単に治る病気が増えました。風邪をひいたら風邪薬を飲み、頭痛がしたら頭痛薬を飲み、痛みや症状を消し去る。薬で簡単に苦痛から解放されるのは、率直に嬉しいことです。しかし、便利な薬に頼り、”安易な” 健康と引き換えに、自らの体や病気をぞんざいに扱っていないか、と感じることもあります。 … 続きを読む
こどもの日。ありがたいことに、2人の娘もすくすくと育ち、下の子はリズムメロディ保育園を卒園しました。でも、言うことは聞かないし、口達者で口ごたえはするし、屁理屈もこねる。かわいく愛おしいのはもちろんですが、同時にストレスも募る毎日です。
国民の祝日に関する法律によると、こどもの日とは「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母親に感謝する日」だそうです。でも、この「こどもの人格を重んじ」というのがとても難しい。自分の子どもだから、ついつい怒ってしまう。思い通りにしようとしてしまう。相手が大人だったら、こんな風に言ったのか。ひと様の子どもだったら、こんな態度をとったのか。冷静になった後、反省することも少なくありません。
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京都にあと数件。ショッキングなこの数字は法要に欠かせない和ろうそく屋さんの数。
和ろうそくとは、ハゼの実や米ヌカから作った蝋をバームクーヘンのように一層ずつ塗り重ねて作る伝統工芸品。江戸時代には、街のあちこちにろうそく屋さんがあったようですが、安価な洋ろうそくが出回り、数えるほどになってしまいました。
いつも購入するのは、河原町松原にある小島商店さんで、創業は200年以上前。和ろうそくはあまり保存がきかないので、 … 続きを読む
平均5.5時間。朝の情報番組で流れていた年末の大掃除の平均時間。一方、我が家と言えば、仏間や境内など寺院固有のスペースが広いうえ、日頃は生活空間しか掃除できていないため、12月は掃除に追われる毎日です。
そもそも、この年末の大掃除の習慣は、新年を迎えるにあたり歳神様を自宅に招き入れるために、旧年の穢れを落とす、神道の「すす払い」に由来しているそうです。家にたまったすすを払い、門松やしめ縄、鏡餅を飾るという一連の宗教的行事の一部だったともいえますが、次第に宗教的・精神的な意味は薄れ、今や、年末にまとめて掃除する、といった習慣だけとなってしまったように感じます。
一方、仏教においても、年末のすす払いなどの行事はあるものの、修行としては日々の掃除が重視されており、次のような仏話も残っています。 … 続きを読む
