心の垢と大掃除

平均5.5時間。朝の情報番組で流れていた年末の大掃除の平均時間。一方、我が家と言えば、仏間や境内など寺院固有のスペースが広いうえ、日頃は生活空間しか掃除できていないため、12月は掃除に追われる毎日です。

そもそも、この年末の大掃除の習慣は、新年を迎えるにあたり歳神様を自宅に招き入れるために、旧年の穢れを落とす、神道の「すす払い」に由来しているそうです。家にたまったすすを払い、門松やしめ縄、鏡餅を飾るという一連の宗教的行事の一部だったともいえますが、次第に宗教的・精神的な意味は薄れ、今や、年末にまとめて掃除する、といった習慣だけとなってしまったように感じます。

一方、仏教においても、年末のすす払いなどの行事はあるものの、修行としては日々の掃除が重視されており、次のような仏話も残っています。 … 続きを読む

阿弥陀盆

当院のある新開町では、近隣の寺院数件と合同で、数年前から、地蔵盆ならぬ阿弥陀盆を開催しています。当初、3件の寺院の子供たちだけではじめた阿弥陀盆も、少しずつ参加者が増え、今年は8家族14名まで増えました。普段、娘が通う小学校の同級生も多いのですが、普段、顔を合わすことの少ない、保育園時代のお友達に声をかけたり、また、保護者にもお越しいただくように心がけています。

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リズムメロディ保育園 夏まつり

リズムメロディ保育園が開園してから約2年。先週8月18日。コロナも収まって、ようやく当院と合同の夏祭りを開くことができました。当日は、0才~2歳までの園児14名と保護者24名がお越しくださり、狭い当院の仏間はとても賑やかに。

京都では昔から各町内で地蔵盆が営まれてきました。お地蔵さんとはこどもを守る地蔵菩薩のことで、毎年お盆の時期にお地蔵さんにお参りをするとともに、こども達にはお菓子などが配られます。この風習に倣って、リズムメロディ保育園の夏祭りにあわせて、当院でも地蔵盆を開くことになりました。ただ、残念ながら、当院には、地蔵菩薩はないため、本尊の阿弥陀如来にお参りしました。

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それしかないわけないでしょう。とインターネット

まだ、娘が小学校に入って間もなかった頃の話。

私「宿題をしなさい!」「野菜を食べなさい!」
娘「それしかないわけないでしょう」
私「・・・」

ヨシタケシンスケさん。娘が愛読する絵本作家。そのコレクションの中の一冊に『それしかないわけないでしょう』があります。

あらすじといえば、小学生のお兄ちゃんから「僕たちが大人になる頃には、天変地異が起きて、食べ物はなくなるし、病気と戦争が蔓延して、怖いことばかりだよ」と言われた妹が泣きついたおばあちゃんが発した一言。「それしかないわけないでしょう。」

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門信徒の墓

足掛け約5年ほどでしょうか。いろいろなご縁とご厚意が重なって、ようやく長性院門信徒の合葬墓を設置することができました。

御多分に洩れず、当院でも、跡継ぎ不在の問題が徐々に顕在化してきています。また、個人門信徒の増加などの社会情勢の変化もあります。従来の檀家制度を前提とした、お寺と門信徒さんとの関係も変わっていく必要があります。

累代墓(家墓)って、ご存じでしょうか。

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