「念仏踊り」から「盆踊り」へ -「盆踊りin 佛光寺」初開催-

盛夏の風物詩、盆踊り。住職の幼少期には各町内ごとに狭い道路にやぐらを立てて、細長く踊っ ていたそうですが、最近では全く見かけなくなりました。一方、近年、若者や外国人など の「盆踊らー」が増えてきているそうで、一夏に、十数か所もの盆踊り大会をはしごするツワモノもいるんだとか。時代は繰りかえるのでしょうか。

さて、「盆踊り」は、文字通りお盆の時期に開催するから、なんとなく仏教にも関係しているのかな 、と感じておられる方は多いと思いますが、改めて、「盆踊り」の意味、由来をついて調べてみました。

その歴史は約千年。末法思想が広がる平安末期の僧侶・空也は、浄土信仰・阿弥陀信仰を庶民に広めるにあたり、踊りながら「南無阿弥陀仏」という念仏を唱える「踊念仏」を始めました。やがて、この「踊念仏」は民間風習とあわさって「念仏踊り」となり、また、「盂蘭盆会」とも結びついて、精霊を迎え死者を供養する行事として定着していったようです。 … 続きを読む

ベビーベッドから見える世界

娘が生まれて早4ヶ月。娘と過ごしていて、はたと気づかされることがある。

娘は、まだ、寝返りもできないし、言葉も話せないし、ミルクも与えてもらわないと飲めない。到底、まだ一人ではとても生きてはいけない。

私はと言えば、立って歩けるし、言葉も話せるし、ご飯もスーパーで材料を買って作って食べられる。大人になって、自分の体を自由に動かして、思いのまま生きられるようになった。自分一人で生きていける。

本当にそうだろうか。

そんな気がするだけで、私もまた娘と全く同じではないか。怪我や病気になること もある。家族や会社、農家さん。野菜に自然に太陽。世界の多くの存在なくして、命をつなぐことはできない。自分の人生でも、おおよそ思い通りにはならない。 … 続きを読む

お朝事・・一年365日、毎日開かれる法要

10日間の本山佛光寺の御堂勤式当番が終わりました。明日からは補導式務の先輩にバトンタッチです。この10日間、晴れた気持ちいい日が続いたからか、はたまた最近人気の御朱印目当てか、ちらほらと参拝客の姿も見えました。朝の静かなお堂のなか、自分と向き合う大切な時間を過ごしていただけましたでしょうか。

さて、なかなか目にすることの少ないお寺の法要。実は、年がら年中、さまざまな法要が営まれていることはご存じですか? … 続きを読む

樒(しきみ)と榊(さかき)

昨日は、当院の春彼岸会法要。ご門徒さん・寺族あわせて14名でお参りしました。
法要の後は、お楽しみの御斎(おとぎ)。今年は三友居さんに仕出しをお願いしました。菜の花や木の芽がふんだんに使われていて、春を感じるおいしいお料理に会話が弾みました。

護持会の事業報告・事業計画からはじまって、住職の宗務総長再選や、副住職の向鶴文化連の活動報告、旧門徒詰所の有効活用策の検討状況など、今回は話題に事欠かず、あっという間の2時間でした。

さて、法要では、お仏壇に仏花や樒(しきみ)を供えます。樒は常緑で香りもよく、その花は極楽浄土だけに咲く青蓮華の花に似ているため、ご仏前に供えるようになったと言われています。ちなみに、青蓮華の花は、普通の蓮の花よりも花弁が長くて、それはそれはとても美しいのだそう。 … 続きを読む