真覚御門主の宝灯伝承式

4月1日(日)午後、暖かな春の陽気と満開の垂れ桜のもと、真宗佛光寺派本山佛光寺の法灯伝承式が本山佛光寺で開かれ、真覚様が第33代真宗佛光寺派門主・佛光寺住職にご就任されました。
代々、山内寺院・六院が伝承式でお勤めをする習わしがあるとのことで、その一角を占める長性院の私も、この尊い法要の末席に連ねさせて頂きました。
30代のお若い御門主。新しい佛光寺の歴史が始まる、そんな瞬間に立ち会うことができて、とても光栄です。

(副住職)

今年の漢字と「北」枕

年末恒例、日本漢字能力検定協会主催の「今年の漢字」は、「北」が選ばれたそうです。「北朝鮮」や「九州北部豪雨」「北海道産じゃがいもの不作」「北海道日本ハムファイターズの大谷翔平選手」「競馬キタサンブラックの活躍」などが理由だそうですが、例年に比べると、どうもしっくりしないように感じるのは私だけでしょうか。

さて、今回の選考理由はともあれ、「北」という漢字には、「南」や「東」と比べると、どうもネガティブなイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。「北」という漢字は、「人」が背中を向けて立っている様子をかたどった漢字だそうで、「にげる」という読み方もあり、「敗北」という言葉に使われたりします。古代中国の風水思想によると、「北」とは、「冬」や「黒」を意味するそうで、そんな影響もあるのかもしれません。また、「北枕は縁起が良くない」と言われるように、「死」を連想させることも一因なのかもしれません。 … 続きを読む

報恩講って何?-報恩講私記(御式文)-

10月15日(日)、あいにくの雨天のなか、今年も無事、長性院の報恩講を勤めさせていただきました。悩み苦しみの絶えない毎日を、なんとかこうして生きていられるのは、真宗の教えがあったからこそ。その教えを説いてくださった宗祖親鸞聖人への「恩」に「報」いるために行う講(法要)です。

今年は、読経の後、住職より「報恩講」についてお話しさせていただきました。報恩講は浄土真宗寺院において最も重要な法要の一つで、その原点は、佛光寺第三源海上人が1276年に記された『報恩講私記』に示されています。 … 続きを読む

東日本大震災を忘れない「北欧展カンテレコンサート」

10月1日(日)、当院で、東日本大震災チャリティ「北欧展カンテレコンサート」が開催されました。ま た、カンテレの演奏の前に、東日本大震災追悼法要も勤めさせていただきました。

「カンテレ」とは、フィンランドの伝統民族楽器で、木の土台に張った金属製の弦を指やピックではじくシンプルなもの。数年前から、北海道や東京では静かなブームらしいのですが、関西ではまだ珍しいからか、老若男女30名以上の方にお越しいただき、会場となったお座敷と仏間はほぼ満席。

カンテレ奏者の大西智子さんは、中型と小型の二大のカンテレをご持参。フィンランドの暮らしや文化、自然にまつわるお話しを交えながら、5~6曲ほどの演奏がありました。穏やかな語り口と、澄んだ音色に、会場にはゆったりとした時間が流れました。 … 続きを読む

夏安居に参加してきました

少し時間が経ってしまいましたが、8月下旬(8/20~27)まで、本山佛光寺で開催された夏安居に参加しました。

夏安居(げあんご)
安居は一定期間、僧侶が外出せず専ら一室に籠って修行すること。インドでは、雨期は外出も不便であった為に、雨安居として、陰暦四月十五日より七月十五日の間修行した。こうした事が日本へ伝わり、夏安居として僧侶の勉学の為の講習会が開かれている。(佛光寺辞典より)

毎朝7時の晨朝参拝に始まって、夜9時の座談会まで、一日14時間びっしりとスケジュールで埋まっています。夏安居中は、本山佛光寺内の書院で共同生活。外出禁止、携帯電話持込禁止で、テレビも当然なく、世俗から隔離された中で、仏道に励むこととなります。 … 続きを読む