年頭のご挨拶

明けましておめでとうございます。新年にあたり謹んで年頭のご挨拶を申し上げます。

真宗佛光寺派宗務総長を拝命し、早や六度目の正月を迎えました。その間、社会環境が日々変化を遂げる中、山財する課題に微力ながらも取り組んでこられましたのは、宗門の皆様の愛山護法の賜物と感謝申し上げます。

昨年は、全国各地で自然災害が多発した年でありました。被災された皆様にお見舞い申し上げますと共に一日も早い復興を心より念じております。

また、四月には、第33代真覚ご門主の法灯伝承がござました。長年にわたる宗門の願いが成就しましたことを心よりお喜び申し上げます。

さて、昨年の御正忌報恩講は、真覚ご門主の初御出仕のもと、盛大に厳修されましたが、その中で、ご門主は、今日の混迷する時代社会を受けて、

無明長夜の灯炬なり
智眼くらしとかなしむな
生死大海の船筏なり
罪障おもしとなげかざれ

とご和讃をお引きになり、「阿弥陀さまは、知らず知らずに抱える私たちの悲しみや罪をも包んでくださり、悲しまなくてもいい、嘆かなくてもいいと仰せになり、私たちに確かなよりどころとなってくださいます。昨今は各地で自然災害が頻発し、時に無力感におそわれそうになりますが、生死を超える真実の灯は、ただ一つです。共に、本願のお念仏を聞かせていただきましょう」と、お示しくださいました。

私たちは、真覚ご門主を先頭に、新しい時代を力強く歩んでまいりたいと存じます。旧倍のご支援ご協力をお願い申し上げ、年頭のご挨拶といたします。

長性院 住職 佐々木 亮一