気候変動への対応が喫緊の課題となるなか、当院では公共性の高い寺院としての社会的責任を果たすため、再生可能エネルギーの導入と省エネルギー化に着手しました。一年以上の準備期間を経て、太陽光発電システムと蓄電池の設置、そして省エネ型エアコンの導入によるCO2排出量削減に取り組んでいます。
きっかけは、京都市から紹介を受けた「京都市脱炭素先行地域づくり事業補助金」でした。これは、国から脱炭素先行地域として採択された「京都の文化・暮らしの脱炭素化で地域力を向上させるゼロカーボン古都モデル」の一環として実施される補助事業です。宗教法人を対象とした補助金は非常に少ないのが現状ですが、この補助金はなんと補助率3分の2。庫裏は冬場の冷え込みが厳しく光熱費もかさむ上、エアコンの老朽化も進んでいたため、思い切って挑戦することにしました。
いまや新築住宅では当たり前となりつつある太陽光パネル。コストも下がり、性能も向上しているため「設置は簡単だろう」と高をくくっていましたが、いざ準備を始めると次々に課題に直面し、苦労の連続でした。
まず、当院は市内中心部に位置するため、南側に6階建てのビルが隣接しており、日当たりの関係で詳細な発電量予測や収支シミュレーションが困難でした。
さらに、歴史ある木造の瓦屋根は下地が弱く、「品質保証ができない」という理由で、相談したすべての業者から施工を断られてしまったのです。
追い打ちをかけたのが、膨大な補助金申請書類です。普段から補助金申請作業に慣れている私ですら手を焼くほどの専門性と量でしたが、幸いにも寺院での施工実績が豊富な施工業者さんと出会うことができました。その献身的なサポートのおかげで、ようやく設置にこぎつけることができたのです。
環境負荷の低減に向けたこの取り組みが、今後どのような成果をもたらすか、改めてご報告させていただきます。
■取り組み内容
・太陽光パネル・蓄電池の設置
・省エネ型エアコンの導入
・再生可能エネルギー(電気)への切り替え
